サカをバックアップする選手は誰だ?

コラム

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ブカヨ・サカのバックアッパー

プレミアリーグ破竹の8連勝で首位。またチャンピオンズリーグベスト8進出と、飛ぶ鳥を落とす勢いで進撃を続けるアーセナル。
絶好調な今だからこそ、あえて中長期のプランに目を向け警鐘を鳴らしたい。

アーセナルの「至宝」ブカヨ・サカ。

ブカヨ・サカ。若干22歳にしてアーセナルの右翼を支配するチームの絶対的なエースだ。
今季の公式戦通算では31試合で13ゴール13アシストを記録し、既に圧巻の成績を残している。ここから更に記録を更新していくことだろう。
ミケル・アルテタ政権下のチームで代えの効かない選手の一人である。

また、サカはわずか8歳でアーセナルの下部組織に入団し、そこからアーセナルが天塩にかけて育てあげた最高傑作。
実力・血統の2つを兼ね備えたアーセナルの象徴なのだ。

絶対的エースのバックアッパー

まだまだ22歳。ここから黄金期が来ると考えるとサポーターは幸せで仕方ないのだが、問題はそのバックアップだ。
絶対的存在が故に、アーセナルでチャレンジしたいというワールドクラスの右ウィンガーはいない。入団したとてベンチ要員になるのが関の山だと考えるのだろう。

かつてバルセロナが通称「MSN」。リオネル・メッシ、ネイマール、ルイス・スアレスの3トップを擁しリーガエスパニョーラの頂点に君臨していた時代もバックアッパー探しに苦悩していた。
バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長はドルトムントFWマルコ・ロイスの獲得に迫っていたようだが、その会談の場で「MSNがいるのに、僕はどこで出ればいいんです?」との質問に同会長は明確な答えを出すことができなかった。

今、同じ現象がアーセナルでも起きている。
故にサカと同じ特性を持ったウィンガーはおらず、現有戦力の控え選手では大きくクオリティを下げている。
サカは2021-22、2022-23シーズンともリーグ戦全38試合に出場する皆勤賞を果たしており、現在もフル稼働。
ここまでの丈夫さに目を疑うのだが、疲労の蓄積により、いつ怪我をしてもおかしく状態でもある。

現有戦力では補えない右WG

アルテタはエミール・スミス=ロウやリース・ネルソンというホームグロウンの2人を信頼できていない。
レアンドロ・トロサールは左翼でこそ実力を発揮する。
キャプテン・マルティン・ウーデゴールに右WGを任せる手もあるが、チャンスメイクの可能性を下げてしまう。司令塔としてピッチ全域に魔法をかけられる選手はウーデゴール以外にいない。
ファビオ・ビエイラはチャンスを与えられるがもう一皮向けきれない。
才能の片鱗を見せつつあるイーサン・ヌワネリもいるがまだ成熟までには時間がかかる。
アーセナルの目下のミッションはサカを休ませても戦力ダウンせずに、戦術の変更なく勝率を維持できるスカットを揃える事だ。

噂が上がっている候補としてはアスレティック・ビルバオの俊英ニコ・ウイリアムズ。元リーズユナイテッドで現在バルセロナで活躍するハフィーニャ。そして我らが日本の至宝、久保建英らの名前が上がっている。

来夏、アーセナルは移籍市場でどのような動きを見せるだろうか。

その動きから目が離せない。