アルテタの副官、アシスタントコーチ「アルベルト・スタイフェンベルフ」とは?

コラム

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アルテタの副官、アシスタントコーチ「アルベルト・スタイフェンベルフ」

アーセナルを14年ぶりにチャンピオンズリーグ ベスト8へ導き、更にプレミアリーグにおいても優勝を狙えるチームにまで創り上げたミケル・アルテタ監督。
その影で一頻り、アルテタ監督を支えるアシスタントコーチのアルベルト・スタイフェンベルフ。
今日はなかなかスポットライトが当たりずらい、影の副官にスポットを当てる。

大成できなかった選手時代

アルベルト・スタイフェンベルフは、地元フェイエノールトのアカデミーで選手キャリアをスタートさせたがトップチームに昇格できず、HFCハルーレム、SCテルスターと移籍するも、1986年、15歳の時に膝の前十字靭帯を断裂する。懸命にリハビリに励むが3年後わずか18歳で引退を余儀なくされた。

自らの想いを後身へ託すべく指導者の道へ

引退後はコーチの道に進み、フェイエノールトに加入。13年間でユースチームのコーチ、監督を歴任した。
なお、当時の教え子にはロビン・ファン・ペルシーがいる。

その後オランダ代表のユースの指導者をした後、オランダ繋がりでマンチェスターUの新監督に就任したルイス・ファン・ハールによってアシスタンコーチとして招聘。同監督の解任に伴い、契約解除となる。

その後、ベルギーのヘンクで初監督。ユナイテッド時代に同僚だったライアン・ギグスが率いるウェールズ代表のアシスタントコーチを務める。

ミケル・アルテタとの出会い

スタイフェンベルフが、ウェールズのサッカー協会でUEFAライセンス取得のためのコースを受講していた時、怪我で長期離脱しヴェンゲルの許可受け、受講していたアルテタがいた。
本コースの講師、ウェールズのコーチをしていたオシアン・ロバーツの紹介でアルテタとスタイフェンベルフは出会った。
その後も親交を続け、アルテタがアーセナルの監督に就任した際に、スタイフェンベルフをアシスタントコーチとして招聘する。

アルテタの右腕、アーセナルでの活躍

アルベルト・スタイフェンベルフはチーム技術分析の専門家で、ビデオ分析を得意としている。
そのため、アーセナルの試合中は常に映像を見ながら試合の曲面を分析し、適宜アルテタと連携し戦術を編み込んでいる。
豊富な攻撃でのタクティクス、また守備の堅守はスタイフェンベルフの分析あってのものだ。
2022年1月1日のマンチェスターC戦、アルテタが新型コロナウイルス陽性で自宅待機を余儀なくされた際は、ピッチサイドに立ちチームを指揮した。
残念ながらその試合は敗れたが、スタイフェンベルフの監督代行としての一面を見られた試合だった。

ピッチサイドで熱くなるアルテタ監督とは違い、いつも冷静に分析をしているスタイフェンベルフの存在はプレミアリーグ、そしてチャンピオンズリーグ制覇を目指すアーセナルにとっては必要不可欠な存在だ。
自身の選手キャリアでは成し遂げられなかった悲願の優勝。スタイフェンベルフも並々ならぬ想いを持っているはずだ。
今後の活躍に期待したい。